とまとのゲイSM小説 (とまと)
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先輩の首輪を握った日 #0-2







価格
200円(税込)+ サービス利用手数料(8%)
商品について
「カズ、お前ここ……ほくろあんじゃん」
『……は?』
「完全にお前だけの目印じゃん」
『触んなって……っ』
「いいじゃん、減るもんじゃないし」
立ち込める湯気の中、無邪気に暴かれた身体の秘密。
そして、眩しすぎる太陽の光に焼き尽くされ、壊れゆく者たちを見下ろす昏い悦楽――。
冷徹な「影」の歪んだ本性が、静かに覚醒する。
【作品スペック】
・形式:PDFファイル(白背景、黒文字)
・総文字数:約9,100文字
・登場するキャラクターは全員18歳以上(高校生を除く)です。
【試し読み】*約1,200字
カチリと浴室のドアを閉めると、湿り気を帯びた熱気が一気に肌へまとわりついてきた。白く濁った視界の先、鏡の前に置かれた低いプラスチックの椅子に、鼻歌交じりの隼人がどっかりと腰を下ろしている。
『お、来た。……ん? ねーちゃん、新しいシャンプー買ったんだー』
隼人は棚に見慣れないボトルを見つけると、躊躇なくプッシュして手のひらに取った。すでに頭から湯を被り、濡れて束になった髪をガシガシと豪快に泡立て始める。
狭い洗い場に椅子はひとつしかない。だからいつの間にか、俺たちの間には無言のルールが定着していた。隼人の家では隼人が椅子に座り、俺が床に直座りする。逆に東口の我が家で風呂に入るときは、俺が椅子を陣取り、隼人が床にあぐらをかく。言葉にして決めたわけでもないのに、「自分の家の風呂場では自分が椅子を使う」のが当たり前になっていた。
俺は床に座り、洗面器を足元に引き寄せ、手慣れた様子でタイルの床にそのままあぐらをかいて座り込んだ。シャワーを引っ張って頭からぬるま湯を被り、泥と汗を流し落とす。ひんやりとしたタイルの冷たさが尻に伝わり、すぐ真横で隼人の背中が湯水を弾いている。
「勝手に使うとまた怒られんぞ。お前のねーちゃんそういうのうるさいし」
『いいって、ちょっとくらい減ってもバレねぇよ。ほら、カズも』
言うが早いか、椅子の上から身を乗り出した隼人が、そのボトルを片手に持って濡れた俺の頭へ直接プッシュしてきた。ぬるりとした重みのある液体が、頭頂部から生温かい感触を残して垂れ落ちてくる。
「うわ、ちょっ……直接かけんなよ!」
『いいからいいから、おー泡立つ泡立つ!』
隼人は笑いながら俺の言うことなど気にも留めずに、自分の頭を再び豪快に泡立てる。甘ったるいフローラルの匂いが狭い浴室いっぱいに広がっていく。
頭に乗ったシャンプーを指で揉み込みながら、俺は泡だらけの手で顔を拭った。すぐ隣にある、逞しく引き締まった隼人の肉体。跳ねた白い泡のひとかけらが、あぐらをかく俺の太腿にぽたりと落ちる。湯煙に霞むその横顔を斜め下から見上げながら、
俺の意識は自然と、数年前のあの日――まだ互いに大人の身体を知りはじめた頃の記憶へと引き戻されていた。
――あれは、今よりも三、四年前の秋だった。周りの奴らが背伸びをして下ネタを口にし始めても、俺自身はまだ自分の身体の変化にまるで追いつけていなかった。俺は、クラブを終えて冷え切った身体のまま、今日と同じように隼人の家の風呂に入っていたときのことだ。
俺が床であぐらをかき、泡立てたタオルを身体に滑らせていると、湯船に浸かっていた隼人が、縁に両手と顎を乗せて俺の下半身を覗き込んできた。
『カズさー、ちゃんと剥いて洗ってる?』
湯気越しに飛んできた唐突な問いかけに、身体を洗うタオルの動きがピタリと止まる。
「え、むく……?」
俺はまだ、うっすらと頼りない毛が生え始めたばかりの縮こまった自分の股間を見下ろした。時々、わけも分からず熱を持ってカチカチに硬くなることがある。その理由すらわからず戸惑っていた頃だった。
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