「今日も行くのかのぉ。クイム」 「あらぁ。リザちゃん、こんにちはー。どうしたんですかー？」 ここは、魔王城のある空間。その一部の巨大な庭園。無数に世界を含んだ世界が浮かぶ中、彼女が、いつもの...

世界の上位の、さらに上位に存在する創造主。 オーバーロードと仮称される彼女は、彼女自身の役割を果たしながら、先日の行いを、何度も繰り返し、想起していた。 下位世界において、人間と呼ばれる姿によ...

「ねぇ、ここでいいの？」 そういって、まだ幼さの残る顔立ちの青髪の少女が、振り返りながら言う。 「はい、じゃなかった。･････うん、ここだよー？」 その声に、少しだけ、声を詰まらせながら...

「さて、みんなはもう、配置についたかな？」 ゆっくりと、空を眺めながら、視界に移るはずのない、あの子たちを見上げる。 視界から認識へと移してみれば、ボクを囲うように、展開している。その数は、無...

【訓練前日】 明日はいよいよ、私が魔王軍に入って、初めての、全体演習だ。 私は、下っ端で、わずかに、グーゴルプレックスプレックスの範囲で数え切れてしまう程度しか生きておらず、その、わずか半分の...

がたん、ごとん、がたん、ごとん。 そんな、揺れの音に目を覚ます。 わたしの体は、今、電車に揺られて運ばれている。 普段働いている、日本の都市部から、遠く離れた、日本より、ちょっとだけ小さいくら...

「ただいまー。ん、もー、わかってるって。ちゃんと、勉強しますー･･････はいはい。じゃあ、おやすみなさい」 音も通さぬ、静かな部屋。 毎日、数時間。最低限の成績以外をすべて切り捨てて重ねたバ...

「ふふ･････ついに手に入れる日が来たのよ！！！」 少女、ヒヨリは、歓喜していた。 彼女は普通の〇〇〇〇であった。 勉強も運動も、平均点。 彼女の優れている点といえば、平均よりも幾らかかわ...

その日、ノアは、性欲が高ぶっていた。 いや、その日に限ったことではなく、いつものことである。 それこそ、ノアたちの大きさを人間の大きさで換算すれば、超巨大都市に匹敵する･･････。いや、都市...

「･･････暇だわ」 カルデアの一室。 その日、コルキスの魔女メディアは、一人、小さくため息をついていた。 カルデアへと召喚されて、そこそこ、長い時間がたった。 人理修復の長い旅を終え、･...

「ふぅ･･････ここが、妖精の住処か･･････」 その男は一人、『妖精』を求め、人里遠く、十数日の深い森へと来ていた。 妖精は、十数センチほどの大きさで、この世界においては、体力・魔力の...

とある街。 白と青のワンピースをきた、一人の女性が、ただ、静かに、昼の街中を歩いていた。 身長は、おおよそ、170の後半。 その女性にしては、やや、高めというべき身体を、ゆっくりとみていけば、...

そう、それは、ある禁制サイトでのやりとりがきっかけであった。 近未来。 未だ我々人類は宇宙へと、飛び立つことはできなかった。 しかし、その声は、宙へと飛び出した。 宇宙ネットワーク。 彼ら...

この世界には、ポケモンという、動物図鑑には乗っていない不思議な生き物がいる。 彼らは、山に、海に、空に、森に、街に、この世のあらゆるところに生息し、そして、進化を続けていた。そして、人ともに暮ら...

「まったく･･････負けたルールとはいえ、随分と難儀なことをしてくれたものじゃのぉ･････妃様も」 はぁ、と、小さく。いや、人類にとっては、大きくため息をつくのは、和服金髪の少女。 彼女...

その日、世界は、いつも通り、あるいはまれにあるように、空が影に閉ざされた。 この世界は、魔王ノアに対する、記憶を残した世界。それゆえに、彼女に対して、魔王対策として、多くの予算が組まれている。...

そう、それは、空の、宙の、果てともいえるほど、人類には遠い話であった。 そこは、近未来。 人々は宇宙へと散らばった時代。 かつては、ロマンと呼ばれた宇宙も今や昔。 宇宙にいる人類は、星の特...

その日、世界は、創世の神話と対峙していた。 その世界には戦争があった。差別があった。人種の壁があった。言語の壁があった。 だが、それらは、一年前に現れた、創世の女神。 彼らの惑星の中心に据え...

そこは、魔王の屋敷。 魔王軍と呼ばれる、魔物たち。･･････とはいえ、種族は多種多様。 妖精から、擬人の術ができるようになった動物魔物。果てへといけば、宇宙創成神話の神々まで、細かい種族を含...

深く暗い闇。･････いや、ただ、電源を落としているだけなのだが。 「･････頼光か」 「あら、貴女は･･････」 そこで鉢合わせたのは、二人の女性。 フン族の大王、アルテラと、源氏の...