価格
100円(税込)
商品について
■会社員の千紗は、取引先から戻るために午後の電車に乗り込んだ。
車内で立っていた千紗の後ろに、男がぴったりと寄り添って……。
二人組の〇〇行為のみ。挿入はありません。
■文庫サイズ44P。本文・約11500文字
~~~本文サンプル~~~
――思ったより混んでるなあ。
午後の電車に乗り込んだ千紗ちさは車内を見渡した。
座れそうな席はなく、そのまま車内の奥に進み、仕方なくつり革を掴んだ。
『まもなく発車します。駆け込み乗車はおやめください』
車掌のアナウンスのあと、ドアが閉まり、ゆっくりと電車は動き出した。
流れていく駅のホームが途切れたところで、千紗は腕時計に目をやった。
(もうこんな時間。お腹すいちゃった)
午前中の部内ミーティングの後、取引先に出向いたのだが、先方の都合で待たされたため、昼食を取り損ねてしまっていた。空腹を抱えながらの打合せになってしまったが、それでも特に問題なく進める事ができた、と思っている。
千紗は社の最寄り駅のエキナカのパン屋に寄ろうと決める。イートインスペースもあり、よく利用していた。
社に戻っても急ぎの仕事はないはず、と頭の中のスケジュールを確認する。そのパン屋で遅い昼休みを取っても大丈夫そうだ。パンプスを履いた足も疲れているし、腰を下ろして少し休みたい。
今日の千紗はグレーのスーツ。膝丈のフレアスカートにテーラードタイプのジャケット。淡い水色のレーヨンのブラウスが爽やかだ。バンドカラーで首元はすっきりとした印象を受ける。首元にアクセサリーはなく、耳に小さなアメジストのピアスが飾られている。
内勤のみの日は、もう少しラフなオフィスカジュアルだ。基本はブラウスにスカートか、もしくはきれいめのテーパードパンツ。冷房対策にカーディガンは必須。もちろん、寒い季節もウールのカーディガン。
オフィス内では、男性も女性もみなサンダルをはいている。土足禁止ではないが、ロッカーで履き替えたほうがオフィス内も清潔だし、なにより足が楽だ。
社会人二年目にもなると、通勤着もローテーションできるようになり楽になった。新人の頃は、変に気合がはいってしまったりで加減が判らなく、出勤前に悩んだものだったが、今はそんなことはない。
派手過ぎず地味過ぎず、清潔でスタンダードな服装が一番。オフィス向けのコスパのいい服を売っているショップもいくつか押さえてある。
取引先を訪問する時は、相手に不快感を与えないようにスーツにしわがよってないか入念にチェックする。
あとは髪型とメイクに気をつければ問題ない。
学生時代はロングヘアだったが、今はストレートのショートボブだ。光が当たれば判るくらいのブラウンのカラーをいれている。手入れもラクで気に入っていた。遊びに行く時はおおぶりのピアスをして楽しんでいる。
千紗の小作りの顔に軽やかなショートボブはよく似合っていて、ロングヘアを見慣れていたはずの学生時代の友人にも評判がよかった。
メイクは目元はブラウン系で落ち着いた雰囲気。唇は顔色を明るく見せるオレンジレッド。内勤の日は唇が乾燥しないようにカラーリップクリームだけですませているが、今日は千紗なりに盛っている。
(カバン、重っ……)
取引先で預かった資料をいれたバッグのショルダーが肩に食い込む。
今日は資料をいれられるように、B4もはいる大きめのネイビーのトートバッグを持っていた。
雨に濡れても平気なナイロン製で、ノートPCをいれたり、荷物が多くなりそうな日はこのバッグで通勤していた。
(下においちゃお)
スマホだけ取り出して、千紗はカバンを肩から降ろし自分の足元においた。
倒れないように足の間に挟むようにする。黒いパンプスは就活の時に買ったものだ。
いかにも疲れたサラリーマンっぽい行動だけど、実際疲れているんだから仕方ない。
肩がラクになって、千紗はふうと小さな溜息をつく。
車内は時折、乗客たちの話し声が流れてくるが、時間帯のせいか騒がしい学生の集団もいない。
電車が線路を滑る音がよく聞こえてくる。きゅぅん、きゅぅんと人の声にも聞こえないこともない不思議な音だ。
一つめの駅は地下鉄と接続しており、直結のファッションビルもある大きめの駅だった。
降りる客より、乗り込んできた乗客のほうが多く、車内の密度があがる。
千紗はその様子をみて、少し腰を屈めてバッグを片手でずらしながら、さらに奥に移動した。車両の連結部側の優先席の前の一番奥に立った。左隣はクリーム色の壁。
千紗が屈んだ時、千紗の豊かな尻の形がフレアスカート越しに一瞬現れたことは当の千紗はもちろん気が付いてないし、周りの乗客もほとんど見てはいなかった。
移動する時に、千紗はさっとジャケットのポケットにスマホをいれていた。
それをもう一度抜きとろうした時。
(ん?)
スーツの背後に圧を感じた。自分のすぐ後ろに人が立ったのが判った。
毎朝の通勤電車なら気にならない。すし詰めの電車の通勤もすっかり慣れてしまった。それでも満員の電車はなるべく避けたいので、余裕がある時は早めの電車に乗るようにしている。
背後の人物の距離も、朝なら気にならない。だが今は。
ちらりと横目で千紗は車内の様子を伺った。乗り込んだ時よりは混んではいるが、しかし朝の満員電車の比ではない。
(ちょっと近すぎる、気がする……)
都会の会社員がこんなこをを気にしていてはやっていけない。
だが。
(!?)
腰の辺りを撫でられたような感触。
しかし、偶然触れたと言えなくもないような、微かな接触だった。
千紗は不自然にならないように、中吊り広告を見上げるふりをして、背後を横目で伺った。
自分の背後にぴったりよりそっている人物を視界の隅にとらえた。黒い服を着ている。背が高そうだ。
(……甘い匂い……)
千紗の鼻先をくすぐる香りは甘く濃厚だった。香水には詳しくない千紗だが、上質な香りのように思えた。
(若い人っぽいな……まさか、ね)
頭に浮かんだ疑惑を自分で否定するように、千紗は自分に言い聞かせる。
だがその時、千紗の柔らかい尻にぴたりと背後の手が張り付いたのが判った。
(〇〇だ!)
千紗の頭の中で、アラートがなる。
逃げなきゃと、足元のビジネストートを持ち上げるため、千紗は屈もうとした
その動きを阻止するように背後から左腕が伸びてききて、千紗は腰を抱き抱えられてしまう。
「……ちょっと……!」
「……静かにして」
耳元で囁く声が驚くほど近くて、千紗はびくりと緊張し、体に力がはいってしまう。
背後の右手が、スカートの上から千紗の丸いおしりをゆっくりと撫ではじめた。
(やだ……やめてよっ……)
<中略>
〇〇の手がスカートをまくりあげたのが判った。
「……や、やめて……」 さすがに抗議する。だが小声になってしまうのが情けない。
助けて。この人〇〇です。
そう言えばいいのに、声が出てこない。急に喉が乾いてしまったかのようにひりつく。
〇〇は無言でスカートの下に手を差入れ、ストッキングとショーツをまとめて引き下げる。ぷりと千紗の尻の上半分が向きだしにされた。
(やっ……! そんなっ!!)
千紗の背中に、一筋の冷汗をつたっていく。
スカートは身につけているとはいえ、電車の中で尻が半分でているような状態になってしまったのだ。
恥ずかしさと恐怖で、千紗の足が震えだした。
〇〇はそのまま手を進めて、千紗の柔らかい肌に触れた。触れあう手の感触。男の手は大きかった。
ショーツの中で男の手が蠢いた。
すべすべした千紗のお尻を堪能するように、ゆっくりと優しく撫で回していく。時折弾力のある双丘を味わうように優しく揉んだ。
(ああ……やだ……やめてよう……)
千紗はつり革を握りしめ、ただその苦行を耐えた。
男の手は温かい。前の彼と別れて四ヶ月。久しぶりに異性に肌を触られている。
別れてから無理に新しい恋人を作るつもりもなく、千紗は自然体で過ごしていた。時折、過去のセックスを思い出すこともあったけど、千紗はどちらかというと淡泊なほうで、その思い出が飢えになることもなかった。
(……まだ触ってる……こんなふうに触られたのはじめてかも……)
男の手は千紗の尻を充分にもみほぐしていった。
男の熱がじんわりと千紗を温めていった。肌同士のふれあいに、千紗の呼吸が早くなっていく。
男は、さっと手を千紗の股の間に滑り込ませてきた。
「んんっ!」
千紗は股を閉じようと抵抗する。だが、もう遅かった。
男の手は千紗の秘肉を受け止めるように触れてしまっていた。
(こんな……こんなことって……)
かあっと自分の顔が熱くなったのが判る。
いとも簡単に大事なところを触られて、千紗は泣きそうになってしまう。
男の手は静かに千紗を刺激し出した。
優しく、千紗の花びらを撫で回す。
「んっ……」
千紗の敏感な外側を、ゆっくりとマッサージするように手は動いている。陰毛を撫で回されている感触。
久々に性的な快感を感じてしまい、きゅんとその奥が切なくなってきてしまった。
千紗は慌てた。
(やだ、やだ……電車の中……知らない人にこんなことされて……なのに……)
もどかしい刺激に、自然と腰がもぞもぞと動いてしまった。千紗の心とは裏腹腹に、千紗の敏感な部分が刺激をもっと求めていた。
体の欲求を読み取ったのか、〇〇の手が前に進む。
その指は感じやすい肉芽を探りあててしまった。くにっとその存在を確かめた後、人差し指と中指で、たんたんっと軽くたたき出す。
(あっ……だめ……っ! そこ、ダメなのっっ……)
千紗が自分で一番感じやすいと思っているところだった。
千紗の腰がもじもじと揺れだす。じゅくっと内部が潤い出してきた。
(濡れてきちゃった……)
自分の欲望には淡泊な千紗だが、元カレは千紗は濡れやすい体質だと言っていた。
おい、もうぐしょぐしょになってるぞ。
元カレは千紗の足を掴んで大きく広げながら、嬉しそうにそう言っていた。その言葉で、千紗はさらに濡れてしまう。何度も繰り返された恋人同士の遊び。
(やだ、濡れちゃう、こんなところで……やめて、もうやめて……)
※サンプルはここまでです。
あなたにおすすめな古東アマヨの商品