夏目縮小亭 (夏目なつめ)

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夏目縮小亭 (夏目なつめ) posts

List of posts by 夏目縮小亭 (夏目なつめ). 153 articles such as 「蜂蜜漬けと薬草酒(1)」「次はキミが、ドキドキする番(番外編)」 has been posted.

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蜂蜜漬けと薬草酒(1)

蜂蜜漬けと薬草酒(1)

§  一行は国を発って既にひと月、予定を大幅に超過してなお目的地には届かない。元より故国の地を再び踏めるとは思っていなかった4人も、よもや行き着きさえしないとは思っていなかった。もはや焦燥も使...
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次はキミが、ドキドキする番(番外編)

※番外編的な短文です。過度な期待はせず今月分のおまけとしてお楽しみください 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  §  重たい本を下ろし、細く、長く息を吐く。課題は終わった。多分、出来は悪くない...
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巨色を好む英雄譚

§  力なき者が力を打ちひしぎ、かくて平和はとこしえに。いま戦火は絶えて、荒野に人煙もない。叙事詩の時代が牧歌に変わる。そこに、異論を差し挟む者はいない。  一方で。  その機...
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その黒百合はやがて戴冠する 第一話

その黒百合はやがて戴冠する 第一話

§  旅中、本に目を通せども解さず、馬車の車軸とカンテラの鳴る音ばかりに気を取られていた。考えることはひとつ、身の趨勢と来し方。そして、世の儘ならなさ。永遠の過去と等しく自分の立つ場所も永遠だ...
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黒曜石には薔薇を秘して

§  無理やり茶汲み小僧をさせられて、仏頂面でお姉ちゃんの部屋に入った時のこと。  さすがに変な声が出そうになった。  まさかあの姉が、男を連れ込むなんて。 「ん、ありがと……、...
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次はキミが、ドキドキする番(5)

§ 「暑くなったら、高原とか行きたいね」  散歩の道すがら、瑠菜が石ころを蹴りながら言う。  季節が変わる、もやもやとした雲を背にしてのことだった。 「高原?」 「うん。実はもう、...
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長身女子と〇〇の時間(10月分作品)

§  同級生とじゃれていた時、担任に呼び止められた。 「ちょっと頼まれてくれないか?」 「なんすか? 今遊ぶのに忙しいんですけど」  あほたれと、出席簿の角で叩かれる。“体罰!”と笑って...
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共犯トロイメライ

§  一つだけ。  一つだけ僥倖だったのは、発作時にみらいさんがいたことだった。  不幸続きの日々の中で、それは何よりの光であり、災いを補ってあまりある幸福とさえ言えただろう。  少...
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諸々お知らせ

お世話になっております。  起きたらなぜかベッドと壁の隙間に挟まってて全身が痛いです。  夏目なつめです。  最近お知らせが多いですが、いくつかお知らせです(告知が多くて見にくいので過...

【無料再掲】共犯トロイメライ

§  一つだけ。  一つだけ僥倖だったのは、発作時にみらいさんがいたことだった。  不幸続きの日々の中で、それは何よりの光であり、災いを補ってあまりある幸福とさえ言えただろう。  少なく...
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【無料再掲】長身女子と〇〇の時間

§  同級生とじゃれていた時、担任に呼び止められた。 「ちょっと頼まれてくれないか?」 「なんすか? 今遊ぶのに忙しいんですけど」  あほたれと、出席簿の角で叩かれる。“体罰!”と笑って...
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6周年記念のお知らせとお礼

お世話になっております。夏目なつめです。  お蔭をもちまして本日で夏目なつめは活動開始から6周年を迎えることが出来ました。  6年も続いたのかと思ったりもう6年目かと恐ろしくなったり、なかな...
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伊落マリーも今だけは

§  存外仕事が早く終わり、次の予定まで働くべきかサボるべきか、決めかねたままぷらぷらと学内を歩いていた。考え事を誘う景色のせいか、由無しごとを考えつつ決断はしない。おそらく最初から野暮用に手...
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【無料再公開】淫蕩の令嬢(下)

§  メイドたち、僕以外のすべての人間は、脅威そのものだった。  最も小さなメイドだって、僕をまるごと踏み潰せる巨大さなのだ。まして中級メイドは手のひらに僕を乗せられて、最上種に至っては足指...
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【無料再公開】淫蕩の令嬢(上)

§  僕らは互いに手をつないで、小さな体を寄せ合って、広い世界を前に立ち尽くしていた。赤毛の僕と、黒髪の少女。10歳にも満たない僕らはまだまだ〇〇で、自分が何でどこに行くかも知らなかったんだ。...
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【無料再公開】名手失墜

§  歓声は高く天井を打った。  プールサイドでに音は混じり轟いて、なお鋭く笛の音が鳴る。  水面の光の反射、激しく上がる水しぶき。  魚のように泳ぐ選手たちが、覇を競ってしのぎ合う。 ...
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お囃子かしまし浴衣〇〇

§  天に愛されないと成せない成功なんて、虚しくはありゃせんか。  やれ運だとか環境だとか、自分の趨勢すべてを知ったような顔しやがって。  そう思えばこそ俺は、独立独歩を旨として生きてきた...
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世界の果てのユーフォリア

§  開けた野は山間にあり、戦乱にあり、側の森に目をくれる者もいない。人は獣人を魔物と呼び獣人は人を畜群と呼び、どちらがどちらか見当がつかない。入り乱れて戦う、トカゲに似たもの、豚に似たもの、...
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次はキミが、ドキドキする番(4)

次はキミが、ドキドキする番(4)

§  極限までドロドロにされた僕は、多分、本当にすごい姿になっていたのだと思う。  ただでさえ大人と〇〇のような体格差。40㎝近い差では、のしかかっただけで潰れてしまう大きさ。それが今じゃ3...
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次はキミが、ドキドキする番(3)

次はキミが、ドキドキする番(3)

§  ちょっと困ったことが起きていた。  慣れないこと、戸惑うことは沢山ある。僕にとっては無数と言っていい。  ただ、それは戻るべきところがあるから乗り越えられてきたことで。いま途方に...
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