10/31ハロウィン、放課後の教室。 初霜将（はつしも　まさる）は、同級生の大竹睦月（おおたけ　むつき）に呼び出された。 ────────────────────────────────────...

「はぁ……妹とか居たらさぁ。家に帰ったら『おかえり、お兄ちゃん！』ってキラキラ笑顔で言ってくれるんだろ？　羨ましいぜ、一人っ子の俺からしたらさぁ」 「お前それは幻想を見すぎ。リアルの妹なんて『リ...

『その国』の成り立ちは特殊であった。住んでいた森を焼き払われたエルフ、里内の政治闘争に敗れたエルフ、あるいは〇〇の身に一度堕とされ、なんとか脱出してきたエルフ。そうしたエルフの女性のみが集まり、...

「クソがっ……！　離しやがれ、テメエら……！」 　深夜、ロウソクの明かりだけが照らす石造りの教会。数人の修道女によって、一人の男が運ばれてくる。大声をあげているが、彼の身体は一切動かない。彼の...

１．Sneaking Slime   午前一時。とある化学会社の研究所は、夜の闇にその存在を誇示するかのように光り輝いていた。化学、製薬、エネルギーやIT分野はもちろんの事、金融分野や通運、人...

1．『皮少女』   暗く沈んだ意識が、鈍い痛みと共に浮上してくる。身体中が痛くて重い。立ち上がろうとして──自分の四肢が全く動かせない事に気が付く。青色のスーツに身を包んだリョウは、うめき声...

1．　溶ける肉体、変化するカラダ   かつて無数の魔物を従え、人間の存在を脅かした『魔王』と呼ばれる存在。魔物たちの首魁として君臨していたソレが、人間たちのあらゆる力を携えた『勇者たち』によっ...

1.授かる祝福/降りかかる呪縛   「せいっ！」 「うあぁぁっ！？」   　バタン、と派手に音を立てて畳に打ち付けられる青年。畳張りの柔道場では、十数人の男子柔道部員が組手を行っていた。投げ飛ば...

1.吸血鬼の目覚め 夜になっても暑さの収まらない夏の日の出来事。残業と付き合いの飲み会がようやく終わり、重い体を引きずるようにして帰る青年――浦戸光央うらどみつおは、未だに口の中に残るガーリッ...

毛皮越しでも冷たい空気が伝わる程の吹雪。勢いを増した雪と暴風。目的地は近い、と炎の魔法石を握った男は、防寒具を飛ばされないよう強く握って歩みを続ける。もう何日も、陽の光を見ていない。 ――雪の...

　夜も深くなってきた頃。その家の主であるエルメルダは、狂ったようにオナニーを始めていた。 　 「ふえ――る――あっ♡　あ゛あ゛っ♡♡」   　両手を自らの股間にあてがい、そして。その割れ目に中指...

地下保管庫に向かう道中。自分たちの足音と、呼吸音。時々水滴の落ちる音だけが耳に届く。手持ちランタンだけが、修也にとっての唯一の道標だった。   「図書館にこんな地下室があるなんて、ルーネッタは知...

『この国』は、統率された兵力も、隠匿するべき秘術も持ち合わせていない、強国に取り囲まれた弱小国の一つだった。 しかし、ある日一人の冒険者が見つけた魔法の札と儀式用の石版。ヴァイス王国に持ち込ま...

「御主人様、アタシと繁殖セックスしましょ♡」 「………………ふぇ？」   　どうして、こんなことになったのだろう。そう思いながらも、眼前の女体の誘惑から目を逸らせない。小柄な彼女の体に備わったた...

#0 デバイスを接続してください 授業が開始する直前。使っているスマホの電池が赤色を示していた。悲しい事に、モバイルバッテリーの類は持ち合わせていない。放課後に音楽を聴きながら帰りたいのだか...