有料プラン動画の同タイトルと
同内容です。

「えーっ！おにぃまだ童貞なの！？」

狭い俺の部屋に
高音だが心地よい声が響く。
休日も終わろうとしている頃、
俺は自分の部屋で妹と
たわいもない会話を楽しんでいる。

「言うな妹よ。俺だって不本意なんだ。
そう言うお前はどうなんだよ？
その言い方で処女とかないだろ？」

妹は誇らしげに言う。
「まあね」

学生の頃はいかに早く経験をするかで
他者からアドバンテージを取るかが重要だ。
妹はそれを成し遂げて自信に繋げている。

俺はといえばもうすぐ30代になろうと言うのに
ご覧の有り様だ。

妹とはかなり歳が離れていて…実は血は繋がっていない。オヤジが子連れの女性と再婚したためだ。

妹は兄が欲しかったようで、俺には何の感情もない様だ。もちろん異性としても。

と…さっきまでそう思っていた。

「おにぃは…さ、
私の事…異性として見たら…。
た、例えばだよ！？例えば。」

「なんだよ」

妹は話続ける
「せ、性の対象に見えるのかな…って。」

なんだ？この流れは…

「どうなの？」

兄である俺はこう答えるしかないだろう
「そんなの聞くまでもないだろう？
俺は妹としてお前を見ている。それ以下もそれ以上も無い。」

「…」

「…そう。」

「じゃ、この話はおしまい！」
ズキッ
「…ッ！」
少し心が痛い

ふと床を見ると水滴が
下を向いたまま部屋を出ようとする妹の手を掴む
「離して」

普段聞かない妹の低い声。
明らかに震えた声。

「ごめん。なんか傷つける事言ったか？」

「そ、そんなんだからおにぃは
童貞なんだよ！」
「もっと女の子の気持ち…分かれよ！」

「じゃあ、お前が教えてくれないか？」

「えっ？」

「俺の…彼女になる人の
練習相手になってくれないか？」

「な、何よ…それ。」

「デートの練習、結婚の練習、子作りの練習
そして、お前と幸せになる練習をしよう」

「おにぃ…ちゃん！」
「ごめん、俺、自分に嘘ついてた。
これからはお前には正直に生きるよ」

なんて。