夏目縮小亭 (夏目なつめ)

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夏目縮小亭 (夏目なつめ)の投稿

夏目縮小亭 (夏目なつめ)の#艦これに関する投稿一覧です。「鹿島の背反都市蹂躙作戦」「鈴谷は止まることなく」など、9件の記事が投稿されています。

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鹿島の背反都市蹂躙作戦

海に、一筋、一隻の漁船が航跡を伸ばしていた。  それは、本来禁漁区のこの海域に忍び込んだ、不逞の漁師の船だった。大漁を見込み、街随一の大船舶、その大きさは並みの漁船の数倍はくだらない。  そ...
23

鈴谷は止まることなく

§  鎮守府、廊下を走る〇〇の歓声。 「ゴーゴーゴー!!」  けたたましい声の主は佐渡であり、 「ごー」  追うのは対馬であり、 「わああああ!!?」  佐渡に肩車された、私の悲鳴だった。 ...
16

涼月に溺れて

「あの……、本当によろしいんですか?」 「……訊かないでくれ」  ソファに横になる涼月に、俺は呻くように言った。 「そうですか……」  そう言いながら、涼月はソファに身を預け、長い脚を横...
8

浜波に足跡

黄色い歓声が走り抜けた。  夕雲型の、パーティだとの由。  だが、それがなにか。 「おい」  聞いても。 「なあったら!」  答えがない。  おしゃべりに講じつつ廊下を歩く少女たち。  し...
11

村雨改二にうってつけの日

§  蠱惑に妖婉さが加わったといった感じだった。  男であるのを恨んだほどだ。でなければ、これほどまでに懊悩しなかったろう。  村雨が改二になって以来の、私の動揺といったらなかった。密...
14

飲み込みの良い荒潮さん

§  執務室に入った時、私は落ち着きなくあたりを調べ出した。  人影がいないことを、確認せずにはいられなかったのだ。  ソファは無人。カーテンの裏には誰もいない。  滑稽なまでの行動...
9

夕立でいっぱい

§  出張から戻り執務室のドアを握った時、異変に気付いた。  ノブがあったかい。  そして扉を開けば、すぐさま私は短く叫んで飛び退いた。  恐ろしく大きく美しいルビー色が、ドアいっぱいに...
7

朝潮遊戯、荒潮遊戯(上)

朝潮と荒潮の二人が入ってきた時、本能的に嫌な予感がした。  生真面目な少女の背後に、妖しげな荒潮の影。朝潮の肩に手を肩に手を置きながら、普段の微笑みにさらに意味深な笑みをたたえている。  私...
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浦風の胸の内

「浦風は涼しそうでいいな」 「ん?」  独り言ちるも、どうやら聞こえたらしい。怪訝そうな顔で小首を傾げる彼女。垂れたその青空のような髪も、袖の丸めたセーラー服も、夏に適した格好だ。少なくとも...
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