双極耽美綺譚:すばる組の匣 (表現師:雀蜂子)

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双極耽美綺譚:すばる組の匣 (表現師:雀蜂子)の投稿

双極耽美綺譚:すばる組の匣 (表現師:雀蜂子)の#小説に関する投稿一覧です。「暁において◆明け烏が鳴いている◆」「暁において◆降るプラチナ◆」など、23件の記事が投稿されています。

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暁において◆明け烏が鳴いている◆

◆明け烏が鳴いている◆ 暁将校は寝起きに関して重要な欠陥を抱えている。 暁は低血圧で、通説として通っているように寝起きが悪い。 眠りの淵から覚醒し、普通の活動が営めるようになるまで他人の...

暁において◆降るプラチナ◆

◆降るプラチナ◆ その場所に、生物の気配は無かった。 無骨に梁が剥き出している天井に命の光は星のようにちぐはぐに並び明滅している。最期が迎えに来るのを待っているようにも、このまま海風にゆ...

『暁において』◆夢見る胎児◆

◆夢見る胎児◆ 『なあ、宵。出掛けようか』 その日は、あの日と同じ風がぼうぼうと強く吹く日で、ふちだけが白く光る雲が恐ろしい速さで流れていた。 時折雲の切れ目から薄水色の空が見え隠れ...
『暁において』◆After all...◆

『暁において』◆After all...◆

―――スタン、と軽やかな音をさせて目の前に着地するしなやかな脚。夢の中でその姿は黒いロングマントを纏う男になっている。 「あ、“軍人に向いてないヤツ”がいる」 その憎たらしい口調には覚えがある。...
ボイスドラマ『暁において』

ボイスドラマ『暁において』

*現在ボイスドラマ制作中です* ***** ―――――昔々、神は境界線を御創りになられた。 海と大地に線を引き、命が生まれる朝と、命を輪廻へ送る夜の境界は生まれた。 この世に存在する全てのも...
2020年の夏休み◆3

2020年の夏休み◆3

◆2020年の夏休み◆ 『3.土より這い出て』
2020年の夏休み◆2

2020年の夏休み◆2

◆2020年の夏休み◆ 『2.幼生期』
2020年の夏休み◆1

2020年の夏休み◆1

夏の気配は砂埃が煙る雨と共に近付き、期限付きの命と共に去って逝く。 始まりはざわめきと、終わりは静けさをもって、次々に死んだ時間が、新たな季節を手繰り寄せていくのだ。音も無く、静かに。 『1....
◆彼等だって夏休みを過ごす◆

◆彼等だって夏休みを過ごす◆

◆彼等だって夏休みは過ごす◆(踏みつけた仄日の上で、人として生き■ねますように)
凛太朗と緣◆おまけ短編小説2

凛太朗と緣◆おまけ短編小説2

―――自然史博物館行こうよ。 すごくでっかい化石あるんだって! 隣に植物園もあるし、とっても綺麗だよ。 それで、今だったら特別展でティラノサウルスが……  凛太朗の誘いはほぼ説得と同じ。嫌...
凛太朗と緣◆おまけ短編小説

凛太朗と緣◆おまけ短編小説

教卓の前で教師から手渡された国語の答案。席に戻る途中で点数を確認し、緣は溜め息をつきそうになる。82点。学年上位に貼り出される彼のいつもの点数としては決して良いとは言えないが、苦手教科である国語...
◆夏休みの後も続く物語◆

◆夏休みの後も続く物語◆

◆夏休みの後も続く物語◆ 池の畔に、一匹─いや、一人で座り込んだ。小石がごつごつと服越しに当たっている。環殿は「にっちょく」と言う、環殿の『普通』の中に必要な事、の仕事がある、と言って、ノート...
『ふたりのなつやすみ』

『ふたりのなつやすみ』

◆ふたりのなつやすみ◆ 「あ、」 小さな呟きを漏らした後、環は手に取ってまじまじとそれを見つめた。 環状電車の中でも最も栄えている駅の近くに新装開店したばかりのコンビニ。 今だとオープ...
ぼくたちはまだよるをあるいている。

ぼくたちはまだよるをあるいている。

ぼくたちはまだよるをあるいている。 ***** 線路の上を、何処までも歩いていった。春を待つ風は花の香りを孕んでいるのに、まだ冷たい。時折緩く風が吹いて髪を巻き上げた。 その度に、頬を撫でる...
【明日は訪れる。誰の元にも平等に。】

【明日は訪れる。誰の元にも平等に。】

*****  短く草の生えていた原っぱは、分厚い雪に隠されていて、今も雪から変わった霙が降りしきっていた。以前なら、こんな日も外に出してもらい、飽きるまで原っぱを走り回って雪を楽しんだけれど、す...
【彼等の穏やかな休日】

【彼等の穏やかな休日】

***** 「中華食べたい」 朝、洗面台で顔を洗う彼方に向けられた『おはよう』と『いい天気だね』の後の言葉は、『中華食べたい』だった。 「中華?」 「彼方君が作ってくれたやつ!金魚の形の焼売と...
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『夜待花は夢を見る』

『夜待花は夢を見る』

***** ―――あれは晩秋。  赤い煉瓦を模した石畳に、立ち止まった少年の夕焼けの影が長く伸びていた。その影を避けるように沢山の人影が通り過ぎていく。 (この中に、アンタが居るなら…―――...
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世界が二人を分かつなら。

世界が二人を分かつなら。

(もしも、世界が二人を分かつなら。) *****  待ち合わせを店内にしておいた。三月、おもては今になって晴れて来た空が夕暮れてゆき、たくさんの人々がたくさんの目的地へと向かって足を進めてい...
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だんだん しづかに きえてゐく

だんだん しづかに きえてゐく

----だんだん しづかに きえてゐく ***** 今年一番の冷え込み、と今朝の天気予報で言われていた街は賑わっている。 彼方の大学進学に合わせて引っ越してきた街は、イルミネーションで美しく...
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◆夜にだって花は咲くから◆

◆夜にだって花は咲くから◆

『夜にだって花は咲くから』 作・演出 黄昏:雀蜂子/彼方:しらこ ◆あらすじ◆ 命の灯火を海の遠くに見つめながら、少年:彼方は、一人ぼっちの少年:黄昏と繋がっている。遠く離れ離れの彼等を繋ぐ...
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